整形外科
骨粗鬆症治療
骨折による寝たきりを防ぎ、健康寿命を延ばす骨粗鬆症治療に積極的に取り組んでいます。
寝たきりになる原因の多くは転倒による骨折です。また、骨折や転倒により介護が必要になる割合の多くを占めるため、骨折をできるだけ防ぎ、生活の質を守り、健康寿命を延ばすためには骨粗鬆症の治療や予防はとても重要です。

【骨粗鬆症】
骨粗鬆症とは、骨の密度が減り骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。日本には約1000万人以上の患者さんがいるといわれており、高齢化に伴って増加傾向にあります。骨粗鬆症になると、ちょっとした転倒などで、脊椎の圧迫骨折、手首の骨折(橈骨遠位端骨折)、大腿骨頚部骨折などを起こしやすくなります。からだの中の骨は骨形成と骨吸収を繰り返しています。骨粗鬆症は、このバランスが崩れることでおこり、骨が脆くなってきます。骨密度は50歳ごろから低下し始め、倒的に女性、特に閉経後の女性に多く、女性ホルモンの減少や老化と関わりが深いと考えられています。高齢者の骨折は寝たきりの原因になり、脊柱の骨折は腰が曲がる原因になるため予防が非常に重要です。

【骨粗鬆症リエゾンサービス(OLS)】
骨折してしまった患者さんのさらなる骨折を予防する、二次骨折予防が目的です。当院では大腿骨近位部骨折で入院された方を中心に、OLSを積極的に提供しています。 骨粗鬆症の専門的な知識をもった多職種で骨粗鬆症の診断と二次骨折予防を目的とした投薬治療、栄養療法、運動療法を進めていきます。骨密度の減少具合によりますが、治療法の中心は主に薬物治療で、食事療法と運動を並行して行っていきます。コルセットやギプスでの固定治療、必要であれば手術で治療しながら薬物治療を行います。
当院では骨密度測定器(DEXA法)による腰椎、大腿骨骨密度測定が可能で、定期的に骨密度を測定することで治療効果の判定が行えます。